1円相当が1円とは限らない話

2020/07/24

お金のお話

これを日本のお店にもっていけば、「一円」として扱ってくれます

どうも、どうもくんと申します。

さて、この記事を開いてくれた皆さんに質問です。

皆さんはお金が好きですか?

…まあこのブログのタイトルでお金嫌いな人がわざわざ来るとは思わないですが。

お金が好きな人は、なんとかして今よりお金を増やしていって、生活を豊かにしたいなどの目的を達成しようとしていると思います。

そのアプローチは人様々で、私は主に投資を通じて増やしていきたい派ですが、自己投資で給料を増やす人、生活の中で得な事をする人など様々です。

そのうちの「生活の中で得な事をする人」がよく気にするのが、「ポイント還元」だと思います。

期間限定のキャンペーンでポイントバックだの、どのポイントサイトを経由すればポイントが多くもらえるだの、どのクレジットカードが還元率が良いだの、いろんな情報で溢れかえっているほどです。

まあ、ポイントはその企業のサービスをより頻繁に使ってもらうためのバラマキなわけですから、ポイントの種類もサービスを提供する企業の数だけあるわけですね。

そんなポイント世界で、あえてどこが1番良いかを判断する基準は、大体が「1円換算のポイント」です。大抵は1ポイント=1円、モノによっては10ポイント=1円だったりしますね。

そこで私は疑問に思うわけです。
そのポイント、本当に1円相当なの?
早い話が、価値のないポイントを大量に貰っても使い勝手が悪いと、価値としては減るわけですね。


今回は、あくまで一般論的な立場でポイントの価値、1円相当の価値を考察していきたいと思います。どこのポイントが優れているとかの話ではないので悪しからず。(そもそもポイントはあまり詳しくない)

(話をイメージしやすくするために、実際に企業が発行しているポイントを例に挙げて話をしますが、企業様の名誉を毀損する意図はございません)

大前提

理論を語るなら定義から。投資の優位性を語るならベンチマークを用意しろということでしょうか。
後で見当違いな指摘をされてもアレなので、先に断っておくべき事を言っておきましょう。

円とは日本で一般に流通されている通貨の単位を指し、インフレの影響や他国通貨との相対的な価値変動は考えないものとして考えます。

そりゃあ色んな要因を考えたら円の価値は相対的なものにはなるのですが、どこぞの国のように1日でモノの値段が数倍になるとかは常識的に考えてレアケースですわな。
考えるのも面倒なので1円は1円として、これを絶対的な指標として扱います。

1円について

1円です。アイキャッチの通りですね。
日本のお店に持っていけば、99%以上の場所で「1円」として扱われます。但し1円玉を大量に持って買い物をしても扱いを断られる可能性があるので注意。1円玉だけでなく他の硬貨や紙幣を合わせて使いましょう。

日本で現金の1円を使えないところと言ったら、完全キャッシュレス決済を謳っている所ぐらいでしょうか。1円を後述する1円相当に変換して払う訳ですね。

余談にはなりますが、開発途上国では現金よりキャッシュレス決済の方が好んで使われているらしいですが、これには国の発行する通貨への信頼の無さが背景にあるらしいです。偽札掴まされるよりよっぽどマシということか。
そういう意味では日本は通貨に恵まれている国と言えるかもしれません。

ポイントについて

前座でもある程度述べましたが、今回は企業や団体が発行する、直接現金への換金ができないサービスのことを示します。プレミアム商品券や、LINEウォレットとか楽天キャッシュとかの電子送金サービスを主目的としたサービスはここでは扱いません。(絶対話がややこしくなる)

企業は、より積極的に、より選択の優先順位が上がるように、自らの利益を削ってまでこのポイントを発行して、自社の利用を促すわけです。

ポイントの有無だけしか違わない2店舗の商品があれば、ポイントの付く方のお店で買うのが合理的経済人でしょう。

そして、2回目以降はポイントを使うことで安くなったと思う得、さらにポイントが付くという得の2種類の得を武器に、次回の購入へ有利に働きかけるというわけです。詳しくは知らんけど。

ポイントの価値

ポイントの使い道というと、大きくは3種類に分けられるのかなと思います。

1つ目

「1ポイント1円」として買い物で使う。
Tポイントや楽天ポイント、Pontaポイントもこれが主でしょうかね。

大事なのが、企業が1ポイント1円を保証しているところでしょう。Tポイントを導入している店であれば、ある店で1ポイント1円である一方、別の店では1ポイント0.5円でしか使えないということは(多分)無いわけです。やったら発行企業に怒られるのかなぁ。

2つ目

別のポイントに交換する。
いわゆるポイントサイトと呼ばれるサイト(モッピーなど)や、私の持っているオリコカードのポイント(オリコポイント)はこれが主です。

傾向としては、自社商品で完結するほどサービスを提供できない。より多くの選択肢があった方が戦略上有利と言った場合に採用されているのだと思います。

正直、このポイントそのものは使い勝手が1つ目より劣る事が多い(一定ポイントまで貯めないと交換できないなど)ので、必然的に1つ目より価値を生むことは皆無でしょう。

3つ目

自社関連サービス、商品や景品と交換する。
航空系のマイルが代表的ですが、多くの小売店での独自ポイントはこれが多い傾向があると思います。

また、地場のスーパーでよくあった「一定ポイントを貯めれば店で使える商品券に交換」というのもある意味これに入るかもしれません。

自社サービスを1ポイント1円以上になるような割引設定をして、利用者にお得なサービスを提供する感じです。

個人的な印象では、交換できるものは総じて高価格帯のサービスが多く、割引しても十分な利益を出せるものを対象にしているのかと。

たまにの贅沢でという考えであれば問題ありませんが、清貧生活な私にとっては、ちょっと贅沢すぎるかなとまで思ってしまいます。恋人とかいれば話は別でしょうけど。

現金より価値が低いと言えるのは?

では、ここからポイントの悪いところを見ていきましょう。

使用用途が限られてくるポイント

最初にも述べましたが、現金の1円は日本の99%以上にお店で使えます。
一方で、ポイントはそのポイントサービスの加盟店でないと原則は使えません。
昨今のキャッシュレスの波で多少はポイント払い(が可能なキャッシュレスサービス)が増えてきましたが、どこでも全てのポイントが使えるわけではありません。JPQR早よ。

ざっくり考えてみると、いくらポイントを持っていても、それを使える機会が半分ほどしか無ければ単純に価値は半分近くになると言えるでしょう。

使用用途が限られるポイントの価値

1ポイント=0.5~1.0円?

利用下限が定められているポイント

これはどちらかというと他ポイントへの変換ができるタイプに多いでしょう。表面の価値は1ポイント1円ですが、最低交換ポイントが500ポイントからとか定められているものです。

これもまた価値を下げる要因になります。200円の商品を500円で支払った場合、当然300円のお釣りが返ってくるわけです。(いないと思うけど)400円で支払えば200円のお釣りです。しかし、このポイントはそもそも500ポイント貯めないと何も買えません。
400ポイント貯まっていても商品を買えないことから、この時のポイント価値は0に近いと言えるでしょう。

利用下限が定められているポイントの価値

1ポイント=0~0.1円 (利用下限未満ポイント。貯めれば価値が上がるという価値は存在?)
1ポイント=1円? (利用下限より多く持っている場合。交換先にもよる)

期間限定で失効するポイント

現金の1円はどこまで行っても1円です。大昔に発行された、古物商にでも持っていけば数万円の価値が付くような「一圓札」も、お店に持っていって使えば1円として扱われます。(確か)
昔のお金も問題なく使えるのは素晴らしいことですね。

しかし、ポイントには期間限定で失効してしまうものも少なくありません。有名なのは楽天ポイントでしょうか。あるいは最初から発行するポイント全てが失効期限有りというのも存在します。

期限前は1円相当として使えていたものが、明日には全てパーになってしまうのです。明らかに現金とは違うところですね。

もちろん、期限前に全部使うのが当たり前の生活という人は全く困らないでしょう。しかし、どうしても余らせてしまう人はポイントを消費するために余計な買い物をする事になります。節約とは真逆の事をしてしまいますね。

余計な買い物でなくても、店の選択が自分になった時点でお店としては勝ちです。
もちろん使わずに失効すれば発行企業が丸儲けですね。どちらに転んでも美味しい話です。

期間限定で失効するポイントの価値

1ポイント=0.9~1.0円 (期限切れ前。無駄買い誘発という負の価値を持つ)
1ポイント=0円 (期限切れ後。そもそも消失している)


ポイントの良い点

まあ、適当に屁理屈こねて批判啓発するのもあれなんで、ポイントとうまく付き合う方法を考えてみましょう。

自分でポイントの価値を高めていける

1ポイント1円に見えて実際はそれほど価値は無いという主張は前の章で十分押し付けられた伝わったかと思います。しかし、それらを克服していけばデメリットを気にせず1ポイント1円として扱うことができるとも言えます。
まずは使用用途。そもそもが限られているものは仕方がないとして、例えば楽天ポイントなんかは(通常ポイントは)月々の楽天カードの支払金額に充当できるなど、どっちにしろ現金を払わなければいけないものに代わって払うことができます。

次に利用下限。これは単純です。頑張ってポイントを貯める。
利用下限にポイントがある状態がどうしようもないので、頑張って貯めるしかないです。
貯めすぎた結果交換した後に端数が残って再びポイント貯蓄マラソンが始まるパターン。

最後に期間限定のやつ。例えば楽天の期間限定ポイントは、楽天ペイでの優先消費のほか、楽天モバイルや楽天でんきなどの生活インフラに直接使えたりします。
名前の通り発行企業のサービスを活用することで有効的にポイントが消費できます。囲い込みですね。

サービスにのめりこむことで得になる保証は全くしていないので注意。あくまでポイント消費の観点で述べています。

さて、上記の観点を踏まえて実践するとどうなるのか。私も愛用していて、デメリット3つを十分に持つオリコポイント(用途は他ポイントとの交換のみ、最低交換ポイントが500ポイントから、獲得6ヶ月で失効)でやるとすれば、

  • 交換先ポイントは使いやすいポイント(Amazonギフト、楽天ポイント等)を選ぶ
  • オリコカードを積極的に使ってさっさとポイントを貯める
  • 忘れないうちに交換を行う

といったところでしょうか。生活スタイルをよりポイントを貯めるように変えていく(現金で払っていたところをオリコカードで払うなど)必要が出てきそうですね。

獲得の容易さがすごい奴はすごい

ここまで一回も言及していなかったのはあれなんですが、
ぶっちゃけポイントがたくさんもらえたらどうでもよくね?
っていう考えもあるわけです。

そりゃそうです。いくらポイントの価値が減っても、それ以上にポイントが貰えればいいわけです。それは認めます。


こんだけもらえれば、少なくとも想定以上に得の少ない結果になることはなさそうですね。
まあでもしかしですよ。結局はこういうことじゃないんでしょうか。

ポイントの価値 = 諸々の価値損失 × もらえるポイント倍率

正直間違ったことは言っていないつもりです。
ここでの価値損失がどれほどのものか、よく考えてお得かどうか考えてみてはいかがでしょうか?

発行企業による価値の下支え

ところで、上のツイート並みにポイントを発行したら価値が下がっちゃうんじゃないか?って考える人もいるかもしれません。
通貨は刷りまくれば多くのお金が市場に供給されることにより、価値は減るように思います。

ポイントはいくら発行しても価値は低減しません。そうならないように企業が保証しているからです。
 
たとえ大量にポイントを発行しても、企業が「それは1ポイント1円で使えるよ!」と保証すれば、(そして実際に有効的に使えれば)、どんだけ企業が赤字になろうとも使えるわけです。

余談ですが、むかーしに読んだこち亀の話に、
「ポイント還元をやりすぎた結果、店の売り上げより両津の保有ポイントのほうが多いという現象が発生し、最終的には夜逃げ当然に倒産、再スタートをして両津のポイントがすべて失効する」
というのがあった気がしましたが、どこで載ってたかは覚えていないですし、たぶん現実では無いことでしょう。(適当)

別次元な価値を持つクレジットカード

さて、原則では1ポイントが1円以上の価値を持つことはないのですが、ポイントを獲得するうえでおなじみな"コイツ"は1円以上の価値を生み出すことができます。
そう、クレジットカードですね。

何がすごいか。
買い物をしただけでポイントが付いてくる。
100円のものを買ったときに100円を支払うのは当然として、さらに上で散々語ってきたポイントというものが付いてくるのです。100円が100円以上にすでになっているわけです。

さらにすごいところ。
支払いを先送りできる。
100円のものを買ったときに、いったん100円を天から借りて、後日100円を返すというのが正しい流れですね。
しかし、分割払いとかでなければ金利はゼロ。損する要素がまるで無いですね。

支払いを先送りにすれば何ができるでしょうか。
投資家であれば現金を金融商品につっこんで、少しでも増やそうとするかと思います。
あるいは手持ちの現金を使って、現金しか使えない買い物ができたり、すぐ払わなければいけないイベントに対応したりするかもしれません。明日までに払わなければいけないサラ金の返済もできるかもしれませんね。

そんなわけで、私が使う楽天ペイを例に挙げると、
  • もたもたしていると失効する期間限定ポイントは優先消費
  • 後の支払いは楽天カードだけを使う
  • 通常ポイントは使わない
といった感じです。通常ポイントは証券のほうで使うので優先消費の対象にはならず、より1円として有利な楽天カードを使うようにするわけですね。


多方面での損得を考えてみると、クレジットカードは
  • 利用者にとっては1円以上の価値を生み出すすごいサービス
  • 発行企業にとってはポイントをばらまくことで囲い込みができるし、購買情報も得られる魔法のカード
というわけです。Win-Winですね。逆に
  • お値段据え置きで手数料を徴収されて粗利益が目減りするクレカ加盟店
  • クレカ加盟店に客を取られるクレカ非加盟店
にとっては厳しい存在でしょうね…まあ利用者にとっては…


一応断っておくと、あくまで先送り、無金利の借金であるのは確かなので、月々の支払金額が自分でコントロールできることが大前提です。
そうじゃない人(カードローンを常用してしまう人とかも)は使わない方がはるかに得なはずです。

まとめ

どーやってまとめようか()

冗談は置いておいて、大枠としては「1円の価値」を語るつもりでこの記事を書きました。まさかここまでポイントの欠点を語ることになるとは。

とりあえず、1ポイントのマヤカシを事細かく解説したつもりなので、まずはそこが伝わってくれればと思います(適当)
その上で損得勘定を働かせて、自分の買おうとしたものや自分の行為が本当に得になっているのか、考えてみてはいかがでしょうか。

後はクレジットカード。使い方を間違えなければ1円を超える価値を生み出します。
私はアフェリエイトリンクとかよくわからないので、この記事を見てクレカに申し込みたくなった人は、自分で調べて各種キャンペーンを見つけてみてください。5000ポイントとか、7000ポイントとか一気にもらえるキャンペーンがどこかでやってることが多いです。


もちろん、そのポイントは額面通りの価値があるとは限らないですよね?


それでは、皆様の知識の一部になったと信じつつ、今後ともブログを要チェックだ!

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庶民寄りの一般人。投資に向き合うことで自分の人生を豊かにしようと試行錯誤中

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