波乱万丈の船出は運用資産にも影響した? ゴーゴーバランス解説(月次レポート編)

2020/07/26

ゴーゴー・バランス

※画像はイメージです


ども、どうもくんです。

前回のゴーゴーバランス解説は、月次レポートがあるのを見つけて、割とまともな運用しているじゃん?(適当)って感じで「投資適格です!」みたいに言っちゃいました。

しかし、あの割合そもそもまともなの?という話と、その月が偶然まともな割合だったんじゃないの?という疑問が残るわけです。

月次レポートは日興アセットマネジメントの、ゴーゴーバランスのページで見ることが出来ます。
月の締めとなるレポートが、翌月の中旬(14日ぐらいか?)に最新のレポートとして更新されます。

しかし、残念ながら月次レポートは最新を含めた3ヶ月分しか見ることができません。

私は幸いゴーゴーバランスに注目自体は早くからしていたので、今はダウンロードできない過去の月次レポートを持ってたりします。

これは私が公開するしか無い!というわけで、今回は過去の月次レポートを見ていきながら、ゴーゴーバランスがどのような変化をしていきながら昨今の波乱相場を生き延びたのかを見ていきましょう。

というか本当に公開して大丈夫かな…写真が消えてたり、記事そのものが消えていたら察してください。日興さん、お問い合わせフォームから意見出せるのでどうか許してください…(懇願)

下準備

何かを判断するには常に基準がいるわけです。株式に関しては一応、月次レポートにゴーゴーバランスが定める参考指数が載っけられていますが、構成国の割合までは載っていません。

その指数を検索して構成国を調べてもいいのですが、めんどくさいので投資家がよく選ぶ投資信託から調べたほうがなじみがあって良いと思ったので、今回はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を用意しました。
引用元:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の2020年6月分月次レポート

レポートの2ページ目を必要なところだけ抜粋しましたが、ここの資産構成や組入上位から大体の目安を考えていきます。

と言っても、アメリカ、日本、先進国(日米除く)、新興国の4つに分けるだけですが()
組入のうち、アメリカは55.0%、日本は7.1%であることが読み取れます。
アメリカが先進国に入っていることを考えると、80.6-55.0=25.6ですので、先進国(日米除く)は 25.6%を構成しているわけです。
新興国は12.3%ですね。
  • アメリカ:55.0%
  • 日本:7.1%
  • 先進国株式(日米除く):25.6%
  • 新興国:12.3%
それでは、これを元にゴーゴーバランスの月次レポートを見ていきましょう!


…え?債券とREITとコモディティが残っているって?
だってそんなに詳しくないんだもん\(^o^)/
そもそも債券はみんなBNDとかのETF買うんでしょ?あれ米国債であって全世界債券じゃないじゃん…REITは市場の選択肢が多くないので大きな変動が起きない、コモディティはどうせゴールドしか買わないので載ってる指数見れば十分のはず。

何が言いたいかって、ただめんどくさい()
というかこの記事はREITとゴールドは評論しません。
ちゃんと全アセットの構成割合載っているので、ご自身で計算、判断してください。

2月レポート

最初は設定された月の月末を見ていきましょう。記憶には設定直後のレポートもあったように思えましたが、少なくとも保存はしていません…

価格推移

おお…もう…
設定月末から急落である。世界株式を追っかけ、世界REITがかぶさるように推移してしまっています。
というかこの時はREITより株式のほうが下落が強かったんですね。今から考えると意外なものです。

価額騰落の要因分解

世界株式が全体の1割近くを吹き飛ばす爆発をしたものの、債券が何とか頑張って持ち上げている構図ですね。何とかバランスファンドとしての役目をこなしている感じです。暴落には間違いないけど。

構成比率

こちらは株式、債券でそれぞれ見ていきましょう。

株式

まずは構成している指数から。
米国はみんな大好きS&P500ですね。資産額の問題なのか、流動性の問題なのか、ラージでなくミニを採用しています。
日本はTOPIXを採用しています。日経平均みたいなネタ指数じゃなくて安心した

先進国…というか欧州はストックス欧州600を採用。正直調べたこともないけど、名前からして主要株式に分散してそうなのでヨシ!
新興国はMSCI EMと書かれていますが、MSCI Emerging Markets指数の先物があるみたいです。新興国株式の指数としては有名どころでしょう(適当)

次に比率のほうを見ていきます。

  • 米国  58.8%
  • 日本   5.8%
  • 先進国 18.4%
  • 新興国 14.5%
ざっくりと、米国、新興国は多め、日本、先進国は少なめという結果に。あと割合が100%になっていないのは、構成比率の調整や投資信託解約への備えに使う分が投資に回されていないからだと推測されます。(というかほとんどの投資信託が投資100%になっていません。ゴーゴーバランスは多めだとは思うけど)

債券

見てわかる通り、2年ものだの10年ものだのいろんな債券の種類で運用していますね。ちなみに一番下の現物は日本国債のことを指します(別の月次レポートで言及される)
私は債券のことがよくわからないので、何年物関係なしにひっくるめて、国別判断します!(ワイン好きが見たら発狂しそう)

  • 米国   196.1%
  • フランス 48.9%
  • ドイツ  34.1%
  • イタリア 25.6%
  • イギリス 19.3%
  • 日本   80.9%
私が見た時に思ったのが、米国と日本の割合が高いな…ということ。そして

イタリア国債wwwwwww
個人的にはイタリアは破綻可能性がある方だと噂で聞いてたので、マジかよ。って思いました。
でもまあ、確かに欧州の国の中でも大きい国ではあるし、格付けも投資不適格というほどではなかったので大丈夫なのか…?

あと、正直100%を超えるような倍率をみてもぱっと見で比率がわからないので、一応債券全体を母数にして割合出しておきますね。

  • 米国   48.4%
  • フランス 12.1%
  • ドイツ  8.4%
  • イタリア 6.3%
  • イギリス 4.8%
  • 日本   20.0%
こう見ると米国国債が約半分を占めていますね。

3月レポート

ここからはさっくり行きたいところです。しかしまだ3月。この月はS&P500が年初来安値をつけた月(7月25日現在)でもあります。ゴーゴーバランスはどうだったのでしょうか。

価格推移

これはひどい…?
世界株式の壁を突っ切って、ついに世界REITの下落まで行ってしまいました。しかし、その後のゴールドの暴騰、株価やREITの反発もあって世界株式相当まで大ジャンプ。グロ3投資家の意見を取り入れてゴールドを追加したのは成功だったか。

ちなみにゴーゴーバランスの想定する許容リスクは世界REITなので、ある意味宣言通りなのか…?

価額騰落の要因分解

まったくもっていいとこ無し。全アセットが前月比で下落してしまっています。
さらに注目は信託報酬等その他の部分。設定来でいえば1%以上の価格押し下げをしてしまっていることになります。信託報酬だけで考えるならすでに最大額を超過してしまっているので、まあ先物の金利とかも計上しているのでしょう。(あと追証対策による機会損失とか)

構成比率


どこかの指数が急上昇したことによる、構成割合の歪みは一切考慮していませんのであしからず。

株式

  • 米国  60.4%
  • 日本   6.6%
  • 先進国 19.7%
  • 新興国 12.1%
前月から一転、オルカンに近づきましたね。多少米国株の割合が高く、先進国の割合が低いですがそんなもんでしょう。
世界的騒乱の中ポジションを固めた形かな?←この後裏切られます

債券

  • 米国   207.4%
  • フランス 53.0%
  • ドイツ  33.1%
  • イタリア 16.6%
  • イギリス 14.3%
  • 日本   56.9%
債券内での割合はこちら
  • 米国   54.4%
  • フランス 13.9%
  • ドイツ  8.7%
  • イタリア 4.4%
  • イギリス 3.8%
  • 日本   14.9%
とりあえず米国国債が増えた。あと日本国債の現物が減りましたね。さすがに前月は多すぎたか。
しれっとフランス国債も増えています。EU内でも信用できるレベルなのか(無知)

4月レポート

市場が懐疑的なまま、少しづつ復活していった時期だっけな?正直ここに書くネタが思いつかない…

価格推移

ようやっとる
前月は全世界株式の水準までもっていってましたが、そこを少しだけ上抜けた形です。
S&P500に勝ってたか負けてたかは忘れましたが、確か負けてたんじゃなかったかなぁ?この時の復活力はすさまじかった。NASDAQを比較に出すのはNG

価額騰落の要因分解

株式、REIT、金はある程度復活。債券は今までの頑張りの反動かマイナスですね。

構成比率


株式

  • 米国  61.3%
  • 日本   7.0%
  • 先進国 18.4%
  • 新興国 10.8%
米国株の比率がまた上がったよ…んで新興国がちょい下がったと
…って欧州が分裂してる!?
指数の流動性の問題なのか、はたまたイギリスのEU離脱対策なのかはわかりませんが、これからはストックス欧州600からFT100とユーロストックス50で構成することになります。

FT100は多分一部層で人気のあるFTSE100指数のことを言っているのだと思います。高配当銘柄の宝庫らしい。ユーロストックス50はその名の通りユーロ圏の上場企業を対象としていて、この中にイギリスは含まれていません。真相は日興さんに聞いてください(丸投げ)

債券

  • 米国   188.1%
  • フランス 49.6%
  • ドイツ  37.0%
  • イタリア 23.3%
  • イギリス 19.7%
  • 日本   63.6%
債券内での割合はこちら
  • 米国   49.3%
  • フランス 13.0%
  • ドイツ  9.7%
  • イタリア 6.1%
  • イギリス 5.2%
  • 日本   16.7%
まー安定しないね(笑)特に日本国債。日本国債が少なかった分、この1か月で優先的に買い増ししたとも言えなくはないのか…?

5月レポート

ノーコメントで(ネタがない)

価格推移

うーん?
渋いな…って感じですが一人勝手に暴落しているわけではないのでよしとしましょう。

価額騰落の要因分解

変動要因の棒グラフは過去最小に。というか今までが大きすぎた。
世界株式は回復。一方債券が下げたために全体的な伸びはいまいちという結果に。設定来ではプラスで十分だし、バランスファンドってそんなもんでしょ?

あと、「信託報酬等その他」がただの「その他要因」になっている件。そしてなぜかプラスの効果をあげている件。いったい何があったし。

構成比率


株式

  • 米国  65.1%
  • 日本   5.0%
  • 先進国 18.5%
  • 新興国 9.5%
まさかの米国偏重が加速である。日本の割合はかなり低くなったし、新興国もついに10%を切った。

債券

  • 米国   208.6%
  • フランス 43.5%
  • ドイツ  31.2%
  • イタリア 22.4%
  • イギリス 21.4%
  • 日本   65.6%
債券内での割合はこちら
  • 米国   53.1%
  • フランス 11.1%
  • ドイツ  7.9%
  • イタリア 5.7%
  • イギリス 5.4%
  • 日本   16.7%
こちらも米国偏重に寄った形。単純にEU諸国の分が米国に吸われたと見られる。一応方向性は決まったのか…?

6月レポート

7月には見事基準価額1万円台を回復します(ネタバレ)が、実は6月にも一瞬だけ1万円台を回復した日もあります。

価格推移

おおっ?
REITや株式が最後下がっているように見えますが、ゴーゴーバランスはそれほどダメージがなさそうです。これは少し期待してしまう。

価額騰落の要因分解

なんと全アセット上昇。これはめでたい。
その他要因は許してちょ(;^3^) とはいえその他要因もある程度安定してきましたね。
いまだに何を指しているか知らないけど。

構成比率


株式

  • 米国  65.4%
  • 日本   5.5%
  • 先進国 17.5%
  • 新興国 10.0%
米国偏重はさらに加速。代わりに先進国株式が削られている。がいずれも誤差の範囲内か。
もう、安定してます宣言していいですか?(汗)

債券

  • 米国   199.5%
  • フランス 49.2%
  • ドイツ  30.3%
  • イタリア 23.3%
  • イギリス 22.3%
  • 日本   67.0%
債券内での割合はこちら
  • 米国   50.9%
  • フランス 12.6%
  • ドイツ  7.7%
  • イタリア 5.9%
  • イギリス 5.7%
  • 日本   17.1%
まあこっちは増えたり減ったりを繰り返している感じですね。米国は全体の約半分、日本も16~17%を維持していて、価格変動でいろいろ動いたりする感じでしょうか。

まとめ

今回はコロナショックを目前としたタイミングで爆誕してしまった、ゴーゴーバランスの基準価額の推移や構成する先物指数について見ていきました。

構成割合を見て、構成割合の方針は決まってきたが、割合の安定まではまだまだ時間のかかるのかなぁと思います。

まあ、まだ誕生して1年たっていないファンドですし、リスクを許容できる人は自分でも調べてみてはいかがでしょうか。但し提唱はしますが推奨はしません。別の記事でも書きましたが、投資は自己責任でお願いします。

後はおまけです。この記事を書いていたら思い出したのですが、ゴーゴーバランスの販促用PDFの中に、リーマンショックをシミュレーションした例が載っていたので、せっかくなので載っけておきます。

引用元:もっとしっかり理解するためのOnePoint より

比較するは6月末の指数との比較グラフ


案外似ているかもしれない

まあ、下落になった原因も違うので同じと言い切るのは厳しいところもありますが、参考までにです。

ゴーゴーバランス解説という連載は今回で最後の予定(忘れていることがなければ)ですが、
これからの世界情勢、市場がどうなるかはわからないですし、今後もゴーゴーバランスはチェックする必要はあると思います。

ということで、(怒られない限りは)今後月次レポートが更新されたことを確認でき次第、
このブログで紹介していこうかと思います。
こらそこ、定期記事作りの言い訳とか言わないの!

需要はないかもしれませんが(そもそも月次レポートはだれでもダウンロードできる)、少なくとも私はゴーゴーバランスに投資しているので、多分書き続けます。
仕事が忙しくなければね…(遠い目)

…まとまんねぇ(;^ω^) とにかく、これからもよろしくお願いします!

それでは、皆様の知識の一部になったと信じつつ、今後ともブログを要チェックだ!

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庶民寄りの一般人。投資に向き合うことで自分の人生を豊かにしようと試行錯誤中

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